痛み side K
最近、気が遠くなる回数が増えている気がする。
倒れる事も多くなってきた。
随分と吾郎ちゃんに心配を掛けてる。
この間、俺の病気が悪化したのは自分の所為だと責めていたっけ。
そんな事気にしなくて良いのに。
病気の下地を作っていたのは明らかに俺なんだし。
まあ、吾郎ちゃんのそういう所は嫌いじゃない。
何より、吾郎ちゃんがいなけりゃ俺は今生きていなかったかもしれないんだし。
栄養があって美味しい食事、ボディーガード、掃除・洗濯、エトセトラ。
いきなり転がり込んできた時は驚いたけどね。
まあ、そんなもんさ。
時々、思う。
俺が全てのライダーを倒したとして、
俺が永遠の命を手に入れた時、
それを持たない吾郎ちゃんはどうなるんだろうか。
やっぱり俺より先に死んでしまうのか。
そうして俺は一人で永い時を過ごすのか?
否、良いじゃないか。それが俺の目的なんだから。
だというのに、それを寂しがる俺がいる。
どうせなら、吾郎ちゃんも一緒にと。
……………………………いつから俺はそんな風になった?
神崎士郎に宣告された、あの言葉が甦る。
「時間がないのはお前の方だ」
あの時は腹が立つ言葉だったけれど、今になって、そうも言っていられない。
確かに時間は無くなってきている。
早く他の奴らを倒して、望みの物を手に入れよう。
全ては手に入れた後に考えれば良い。
秒針は無情にも先に進むのだから
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痛み:G(略すなよ)と対になるように考えた物。
これも夏コミ用に書いた。
気付かない内に、北岡にとって吾郎ちゃんは居なくてはならない存在になっていた、という設定。
その思いと、自分の目的との間で少し悩む北岡、みたいな〜
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